NEWS
お知らせ

2025.09.19
お知らせ

C010|税理士が解説|記帳代行利用中でもインボイス対応・請求書業務を効率化するには?

インボイス制度が始まってしばらく経ちますが、
「自社の請求書が要件を満たしているのか不安」
「記帳代行を頼んでいるけれど、請求書管理は相変わらず手間がかかる」
「請求書の発行が多すぎて、税理士への資料提出が大変」
といった声は少なくありません。

実際に、税務調査で請求書や集計の不備を指摘され、その後に当事務所へご相談に来られたケースもあります。
請求書の発行・管理は単なる事務作業ではなく、税務リスクに直結する重要な業務なのです。

  • ExcelやWordで作った請求書がインボイス対応できているか不安
  • 毎月の印刷や郵送作業に時間を取られている
  • 手書きの控えが整理できず、どれが最新かわからない
  • 集計ミスで売上や入金確認に手間がかかる

こうした悩みは、中小企業やスモール法人にとって現実的な課題です。
そこで本記事では、記帳代行を利用していても効率的に請求書業務を進める方法を、税理士の立場からわかりやすく解説します。


請求書業務の悩みを解決するには?

最も効果的な方法は、請求書発行システムの導入です。
当事務所でもおすすめしているのが、クラウド会計ソフトと連携可能なシステムです。

たとえば マネーフォワードfreee を利用すれば、請求書をPDFやメールで送信できるだけでなく、作成したデータが自動的に会計ソフトに反映され、記帳の手間を大幅に削減できます。


Misoca(ミソカ)をおすすめする理由

「有料システムの導入はコストが気になる」という方もいらっしゃいます。そのような場合に特にお勧めしたいのが、弥生株式会社が提供する 「Misoca」 です。

  • 無料で利用可能:月10通までの請求書は無料。取引先が少ない事業者様なら十分に対応できます。
  • かんたん操作:シンプルな画面で、見積書・納品書・請求書を直感的に作成。
  • 多様な発行方法:PDF、メール送信、郵送代行までワンクリックで完了。
  • 会計ソフト連携:弥生会計だけでなく、マネーフォワードやfreeeとも自動連携。請求データが会計に取り込まれるため、税理士とのやりとりもスムーズに。
  • スマホアプリ対応:iPhoneやAndroid向けアプリでも利用でき、外出先でも請求書を作成・発行可能。パソコンを持っていない方や移動が多い方にも便利です。

なお、freeeやマネーフォワードにも無料で請求書を発行できる機能があります。それぞれ自社の会計ソフトと連携できる仕組みになっており、たとえばfreee請求書はfreee会計と自動連動します。

ただし、税理士に記帳代行を依頼する場合、顧問税理士が利用している会計ソフトと異なるサービスを選ぶと、データの受け渡しがスムーズにいかないことがあります。さらに、freeeの無料請求書を利用しても、freeeを利用している税理士と直接API連携でデータを共有できるわけではありません(令和7年9月時点でfreeeに確認済)。そのような希望をする場合は、freee会計のシステムを直接利用してほしいとの案内を受けました。

もちろん、Misocaの「月10通まで無料」という仕組みも将来的に保証されているわけではありません。とはいえ、現時点でMisocaは弥生会計・マネーフォワード・freeeすべてとデータ連携可能である点が大きな特徴です。

さらに「どうしてもfreeeやマネーフォワードの請求書を使いたい」「電子契約書など同一サービスの他機能も活用したい」という場合には、会計ソフトの利用料を顧客が負担し、税理士にも同じソフトを利用してもらうという方法もあります。
一方で、「記帳代行は依頼したいが、会計ソフトの利用料は負担したくない」「他のクラウドサービスを利用する予定もない」という方には、Misocaのような無料枠のあるサービスが現実的な選択肢となります。

また、クラウドの請求書システムでも印影やロゴの設定は可能です。デザインの自由度はExcelやWordに比べると限定的ですが、合理的に請求書を交付したい方には十分実用的でお勧めできます。
さらに、これらのクラウド請求書は郵送代行はもちろん、PDFでの交付や、直接メールで送付することも可能です。従来のように印刷・封入・切手貼付といった作業が不要になり、請求書発送の手間を大幅に削減できます。

そして、毎月の請求書発行が10件を超えるような場合には、Misocaでも有料プランを利用するか、各種バックオフィス業務の効率化のためにfreeeやマネーフォワードなどを導入する選択肢があります。Excelやスプレッドシートで作業を続けることも可能ですが、一定件数を超える場合には、有料プランを利用した方が結果的に効率的で安心です。


クラウド会計ソフトの請求書機能を活用できていますか?

なお、クラウド会計ソフト(freeeやマネーフォワードなど)には標準で請求書発行機能が備わっており、基本的には無料で利用できます。
現在でもExcelやWordで請求書を作成されている方は多いですが、クラウド請求書を使えば、インボイス制度に準拠した請求書を簡単に発行でき、ワンクリックまたは自動連携で会計ソフトに反映させることが可能です。
つまり、本来なら「請求書作成」と「会計入力」を二重に行う必要はなく、効率化できる仕組みが既に整っています。

当事務所では、こうした便利な機能を「使えていない」「使い方がわからない」という方に対して、導入から設定・運用までの支援も行っています。


請求書業務効率化から経営改善までサポートします

請求書発行システムの導入はゴールではなく、経理効率化の第一歩にすぎません。

  • 作成した請求書や経費精算データをもとにした正確な記帳代行
  • クラウド会計を活用した業務フローの改善
  • 試算表をもとにした経営状況の可視化とアドバイス

これらを専門家に任せることで、経営者の方は本業に集中できる時間をさらに増やすことができます。


よくある質問(FAQ)

Q1. 適格請求書発行事業者とインボイスは違うのですか?
インボイス制度の説明では「適格請求書発行事業者」という言葉が出てくるため、インボイスと別物だと誤解される方も少なくありません。
結論から言えば、適格請求書発行事業者に登録すること=インボイスを発行できるようになること です。
登録していなければインボイス(適格請求書)は発行できず、取引先が仕入税額控除を受けられなくなるため、早めの対応が大切です。
👉 制度の理解に不安がある方や「自社の請求書は要件を満たしているのか」と心配な方は、ぜひ当事務所へご相談ください。


Q2. 無料の請求書ソフトだけで十分ですか?
取引先が少なく、請求書の発行も月に数件であれば、無料の請求書ソフト(例:Misocaの月10通まで無料プラン)で十分対応できます。

ただし、freeeやマネーフォワードの無料請求書機能は件数制限があり、税理士が利用している会計ソフトと必ずしもスムーズに連携できるわけではありません。令和7年9月時点でfreeeに確認したところ、請求書データが税理士とAPI連携で自動共有できる仕組みはないとのことです。そのような希望をする場合は、freee会計のシステムを直接利用してほしいとの案内を受けました。

また、Misocaでも請求書発行が10件を超えるような場合には、有料プランを利用するか、各種バックオフィス業務の効率化のために他のクラウドサービス(freeeやマネーフォワードなど)を導入する選択肢があります。Excelやスプレッドシートで作業を続けることも可能ですが、一定件数を超える場合には、有料プランを利用した方が結果的に効率的で安心です。

当事務所では、お客様の取引量や経理体制に合わせて「どのシステムが最適か」を一緒に検討し、導入から運用までサポートしています。


Q3. インボイスをメールで送る場合、注意点はありますか?
はい。インボイスをPDFでメール送信する場合、発行する側・受け取る側の双方に電子帳簿保存法が適用され、保管義務が生じます。
単にメールを保存しておくだけでは要件を満たさないことがあり、後の税務調査で問題になる可能性もあります。

当事務所では、電子帳簿保存法に沿った正しい保存方法や、クラウドシステムを活用した管理体制の整備についてもサポートしています。電子交付を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。


Q4. クラウド請求書でも印影やロゴは入れられますか?
はい、クラウド請求書でも印影やロゴを設定することが可能です。デザインの自由度は紙やExcelに比べると限定されますが、合理的に請求書を発行したい方には十分実用的です。

さらに、これらのクラウド請求書は郵送代行はもちろん、PDFでの交付や、メールでの直接送付も可能です。従来のように印刷・封入・切手貼付といった作業が不要になり、請求書発送の手間を大幅に削減できます。


まとめ:インボイス対応で悩む前にご相談ください

  • インボイス制度に対応した正しい請求書を作成したい
  • 請求業務を効率化し、経理の手間を減らしたい
  • クラウド会計と連携させ、税務処理までスムーズに進めたい

このようにお考えでしたら、ぜひ一度当事務所へご相談ください。
岡崎市を拠点に、名古屋市エリアへの訪問、全国へのオンライン対応も可能です。クラウド会計に強い若手税理士が、貴社の業務効率化から税務申告まで、一貫してサポートいたします。